EU離脱から5年
投稿日時: 2025年02月10日 @09:35 、 カテゴリー: その他
2016年6月23日、当時のキャメロン首相とその政権は、国民に向けEU離脱の是非を問う国民投票を実施しました。その結果は皆様もご存じの通り僅差で離脱派が過半数を上回りました。
先月1月31日をもって、イギリスがEU(欧州連合)を離脱して5年が経ちました。最新の世論調査では、英国民の過半数がEU離脱を「間違いだった」と答えたそうです。離脱後は沢山のEUからの移民がイギリスを離れました。これにより、イギリス人だけでは賄い切れていなかった分野、例えば医療分野では医師や看護婦、生産業では作物の収穫時の季節作業員、物流では大型貨物車(HGV)のドライバーなどが慢性的な人手不足に陥っています。また、EU圏からの輸入商品はすべて課税されるので商品の値段が上がり、もともと離脱後の計画をしっかりと立てずに国民投票、離脱決定となったので、国民の間に混乱が起き、経済が不安定になりました。さらに、EUを旅行するときに健康保険が効かない、EU圏の国の入国審査で長蛇の列に並ばなければいけない、などなど…細かいことを上げるときりがありません。
投票日当日選挙権の無い私は「イギリスでEU離脱を希望している人なんて過半数もいない」と楽観的に思っており、次の日の朝、友人のツイッターを見て目を疑ったのを覚えています。そこからはジェットコースターに乗っているようでした。国が落ち着かなくなり、首相が何度も変わり、昨年度はついに労働党が政権を取り戻しました。離脱からこれまでEUとの仲もあまりよくなかったのですが、去年12月に欧州議会と欧州委員会が新体制となり、こちらも政権交代で刷新された今、もう少し関係が改善されるのではと期待しています。

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