大英博物館「北斎展」
投稿日時: 2021年12月03日 @09:09 、 カテゴリー: その他
ロンドンの大英博物館で、現在「北斎展」が開催されています。(来年1月末まで)
同館は去年、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の未公開作品103点を所蔵したことを発表し、オンラインで公開してきましたが、今回初めて特別展として一般公開に踏み切りました。(要入場料)
展示されている作品は、いずれもはがきほどの大きさの版画用の下絵で、1820-40年代に図鑑の挿絵として描かれたものです。通常、浮世絵の下絵は版木に写しとられる過程で廃棄されることが多いのですが、この図鑑の出版がどういう経緯からか行われなかったため、廃棄されずに保存されていました。今回、展示と併せて大英博物館から出版された「Hokusai: The Great Picture Book of Everything」(「万物絵本大全図」)は、この下絵を使用して作成された図鑑で、本来でしたら1800年代に出版されていたはずのものが現代に印刷されたということになります。長い時を経てようやく自分の浮世絵が世の人々に見てもらえるようになり、北斎も天国で喜んでいるのではないでしょうか。
また、期間中館内のレストランで「北斎アフタヌーンティー」が提供されています。抹茶スコーンやわさびマヨ、海藻、照り焼きチキンを挟んだサンドイッチなど、和洋折衷のアフタヌーンティーが楽しめます。特別展鑑賞後の一休みに是非お立ち寄りになってみてください。